ボートレース界に新たなスター選手が誕生しました。SG競走で初優勝を飾った定松勇樹選手です。125期養成所では圧倒的な成績を残し、「10年に1人の逸材」と称される期待の若手選手として注目を集めています。
レジェンドレーサーである峰竜太選手を師匠に持ち、佐賀支部で着実にキャリアを積み重ねてきた定松選手。養成所時代からその才能を開花させ、リーグ戦勝率7.81という驚異的な成績を残してきました。
本記事では、定松勇樹選手の師匠との出会いから、佐賀支部を選んだ理由、養成所時代の輝かしい実績、そしてデビューから現在までの軌跡を詳しく解説します。 定松選手の成功の裏には、水泳と野球で培った運動神経や、亡き父への強い思いがあります。この記事を読めば、若手スター選手の知られざる素顔や成長の過程を知ることができます。
定松勇樹の師匠は誰?
競艇界の新星として注目を集める定松勇樹選手の背後には、SG優勝12回を誇る峰竜太選手の存在があります。師弟関係について、詳しく見ていきましょう。
峰竜太が師匠として指導
定松勇樹選手の師匠は、ボートレース界の重鎮として知られる峰竜太選手です。峰選手は佐賀支部を代表するトップレーサーとして、数々の大記録を打ち立ててきました。
定松選手は養成所時代から峰選手に師事し、基本的なボート操縦技術から、レース展開の組み立て方、さらには精神面のケアまで、徹底的な指導を受けています。
峰選手は自身の経験に基づいた実践的なアドバイスを惜しみなく与え、定松選手の成長を支えています。特に、スタート技術とターン技術の向上において、峰選手の指導は大きな影響を与えていると言われています。
「10年に1人の逸材」と高評価
峰竜太選手は、定松勇樹選手について「10年に1人の逸材」と評価しています。この評価の背景には、定松選手の類まれな才能と努力が存在します。
特に以下の点が高く評価されています:
- 素早い状況判断力
- 安定した操船技術
- 強靭な精神力
- 向上心の高さ
養成所時代から群を抜く成績を収めた定松選手の潜在能力は、峰選手の目にも明らかだったと言われています。
プライベートでも親密な関係
師弟関係は競艇場内に留まらず、プライベートでも深い信頼関係を築いています。休日には一緒に食事に行くこともあり、競艇以外の話題でも親密な交流を持っています。
このような密接な関係性が、定松選手の技術面だけでなく、親のような存在として定松選手を導いています。峰選手は時には厳しく、時には優しく、まさに親のような存在として定松選手を導いています。
サーフィンを通じた技術向上
峰竜太選手は、定松勇樹選手にサーフィンを通じた独自のトレーニング方法を指導しています。サーフィンは以下の点でボートレースと共通する要素があります:
- 水面の状態を読む力
- バランス感覚の向上
- 波の力を利用する技術
- 瞬時の判断力
このユニークな練習方法により、定松選手は水面状況への適応力を高め、より実践的なスキルを身につけることができています。また、このような場面でも師弟で交流を深めることで、より強固な信頼関係を築いているのです。
定松勇樹はなぜ佐賀支部を選んだ?
峰竜太への憧れが理由
定松勇樹選手が佐賀支部を選んだ最大の理由は、ボートレース界のレジェンド・峰竜太選手への憧れです。峰選手の圧倒的なスタート技術と、多くのタイトルを獲得してきた実績に魅了されたことが、支部選択の決め手となりました。
特に、峰選手の「常に全力で挑戦し続ける姿勢」と「後進の育成に力を注ぐ姿勢」に深く共感したと言われています。また、峰選手の特徴である「握って回る」スタイルに憧れを抱き、その技術を直接学びたいという強い思いがありました。
メディアのインタビューでも、定松選手は「峰選手のような選手になりたい」と度々語っており、佐賀支部での指導を受けることを目標に定めていたことがうかがえます。
福岡出身だが佐賀を選択
定松選手は福岡県出身ですが、あえて地元の福岡支部ではなく佐賀支部を選択しました。この決断には、明確な目標と将来を見据えた計画性が感じられます。
福岡支部も実力のある選手が多く、充実した環境が整っていましたが、定松選手は自身の目指す競艇スタイルと峰選手の指導を重視し、佐賀支部への所属を決意しました。
また、佐賀支部は福岡県に隣接しており、家族のサポートを受けながら、理想の環境で競艇選手としての技術を磨くことができる環境を選んだと言えます。
トップレーサーから直接指導を受けたい
定松選手が佐賀支部を選んだ重要な要因として、トップレーサーから直接指導を受けられる環境が挙げられます。佐賀支部には峰竜太選手をはじめとする実力派選手が在籍しており、若手育成に力を入れている支部として知られています。
トップレーサーから直接指導を受けることで得られるメリットは以下の通りです:
- 実践的な技術指導を受けられる
- レース展開の読み方や戦術を学べる
- メンタル面でのアドバイスを得られる
- 第一線で活躍する選手の日々の練習方法を間近で見られる
このような環境で技術を磨くことができる佐賀支部は、定松選手の目指す選手像を実現するための最適な場所だったと言えます。
定松勇樹の養成所時代がすごい!
125期養成所チャンプに輝く
ボートレーサー養成所での定松勇樹さんの活躍は、同期生の中でトップの成績を収め、養成所チャンピオンの座を獲得しています。
養成所での教育期間は約1年間に及び、その間、基礎体力の向上からボート操縦の技術、競技規則の習得まで、幅広い知識と技能を身につけることが求められます。
特筆すべきは、座学でも実技でも常にトップクラスの成績を維持し続けたことです。
リーグ戦勝率7.81の驚異的成績
養成所時代のリーグ戦では、驚異的な勝率7.81を記録しました。この数字は、養成所史上でも屈指の高成績として注目を集めています。
リーグ戦では、以下のような要素が高評価につながりました:
- スタート技術の高さ
- コース取りの正確さ
- 水面状況の的確な読み
- 安定した体力と集中力
特に、スタートでの1マーク通過率の高さは、同期生の中でも際立っていたと言われています。
優出6回、優勝5回の快挙
養成所在籍中、定松さんは6回の優勝戦出場を果たし、そのうち5回で優勝という驚異的な成績を残しています。この成績は、養成所生としての実力の高さを如実に示すものとなりました。
優勝戦での活躍について、以下のような特徴が挙げられます:
- 重要な場面での集中力の高さ
- 的確な作戦立て
- プレッシャーに強いメンタル
- 安定した技術力
この実績は、プロデビュー後の活躍を予感させるものでした。
卒業記念競走でも優勝
養成所での集大成となる卒業記念競走でも、定松さんは見事優勝を果たしています。この大会は、養成所を卒業する直前に行われる重要な競走で、プロデビューへの最後の仕上げとなる大会です。
卒業記念競走での優勝は、以下のような意味を持っています:
- プロとしての実力の証明
- デビュー後の活躍への期待感の高まり
- 養成所での学びの集大成
- 自信につながる重要な経験
この優勝により、定松さんは晴れやかな気持ちでプロデビューへの道を進むことができました。
定松勇樹のデビューからの軌跡
2019年唐津競艇場でデビュー
定松勇樹選手は、125期生として養成所を首位で卒業した期待の新人として、注目を集めての船出となりました。
デビュー初日から、養成所時代に培った基本に忠実なレース運びを見せ、多くのファンや関係者から将来性を評価されました。特にスタートの技術の高さと、コース取りの正確さは、デビュー当初から定評がありました。
デビュー戦では結果こそ残せませんでしたが、一つ一つのレースに真摯に向き合う姿勢が印象的でした。
2020年に待望の初勝利
デビューから約1年後の2020年2月、定松勇樹選手は待望の初勝利を手にしました。この初勝利までの道のりは決して平坦ではありませんでしたが、師匠である峰竜太選手の指導のもと、着実に実力をつけていった結果でした。
初勝利を挙げた後も、勝率を着実に伸ばし、特に地元の唐津競艇場では安定した成績を残していきました。レース経験を重ねるごとに、スタート技術が更に磨きがかかり、様々なコース取りにも対応できる総合力を身につけていきました。
この年は、新型コロナウイルスの影響で多くのレース中止を経験しましたが、その中でも着実に実力を蓄えていった時期となりました。
2021年にA1級へ昇格
2021年、定松勇樹選手は急速な成長を見せ、A1級への昇格を果たしました。この昇格は、デビューからわずか2年という短期間での達成であり、その実力の高さを証明する出来事となりました。
A1級昇格後も、その実力は衰えることなく、むしろ上位級での戦いを通じて更なる成長を遂げていきました。特に、ターン技術の向上は目覚ましく、同期の選手たちからも一目置かれる存在となっていきました。
この時期、SGレースへの出場機会も増え、トップレーサーとの対戦を通じて、更なる技術向上への糧としていきました。
2024年SG初優勝の快挙
2024年、定松勇樹選手は待望のSG初優勝を達成しました。この優勝は、デビューから5年という比較的短い期間での達成であり、ボートレース界に大きな衝撃を与えました。
優勝までの道のりでは、予選からハイレベルな戦いを見せ、決勝では持ち前の冷静さと技術を存分に発揮しました。特に、決勝での後半の追い上げは、多くのファンの記憶に残る印象的なレース展開となりました。
この優勝により、定松勇樹選手は若手エースとしての地位を確立し、今後の更なる活躍が期待される存在となりました。また、この優勝は師匠である峰竜太選手の指導の成果としても高く評価されています。
定松勇樹はどんな選手?
握って回るレース展開が得意
定松勇樹選手は、1コースから積極的に仕掛けるレース展開を得意としています。特に、スタートで1番手を確保した後、2マークを握って回る戦術を得意としており、多くのレースで安定した成績を収めています。
この戦術は、ボートレース界では「握って回る」と呼ばれ、高度な技術と経験が必要とされる戦術です。定松選手は、養成所時代からこの戦術を磨き上げ、プロデビュー後も数多くのレースで成功を収めてきました。
特に2024年のSGボートレースオーシャンカップでは、この得意の戦術を活かして見事優勝を果たしています。1コースを引いた準優勝戦や優勝戦では、スタートから飛び出し、2マークを確実に押さえ込む展開で、他の選手を寄せ付けない圧巻のレース運びを見せました。
水泳と野球の経験を活かす
定松選手は、幼少期から水泳と野球に打ち込んできた経験があります。この二つのスポーツ経験は、ボートレース選手としての活躍に大きく貢献しています。
水泳で培った水への対応力は、波の読みや水面状況の判断に活かされています。特に、荒れた水面でのレースでも安定したコントロールを見せる背景には、長年の水泳経験があると言えます。
また、野球で培った反射神経とバランス感覚は、スタートのタイミングやターンマークでの操船技術に活かされています。投手として経験を積んだことで、緊張する場面での集中力も養われました。
身長168cm、体重53kgの恵まれた体格
定松選手の体格は、ボートレース選手として理想的な数値とされています。身長168cm、体重53kgというコンパクトな体格は、ボートの操船に必要なバランス感覚を発揮しやすい条件となっています。
特に軽量な体重は、スタートダッシュや加速性能に有利に働きます。また、コンパクトな体格は風の抵抗を抑えることができ、高速での直線での安定性にも寄与しています。
さらに、日々のトレーニングで体重管理を徹底し、この理想的な体格を維持していることも、安定した成績を残せている要因の一つと考えられています。
亡き父への思いを胸に戦う
定松選手の競艇選手としての道のりには、亡き父の存在が大きく影響しています。父親は定松選手が幼い頃からボートレースの魅力を伝え、選手を目指す原動力となりました。
父親の他界後、その思いを胸に養成所に入所し、見事に合格。その後も父親への思いを原動力に、日々の練習に打ち込んできました。
2024年のSG初優勝を果たした際には、「父に見せたかった」という言葉を残しており、常に父親の存在を心の支えにしている様子が伺えます。この強い精神力は、厳しいレースでも諦めない姿勢として表れており、多くのファンの心を掴んでいます。