お笑い芸人への道は、誰もが華やかな一本道を歩んできたわけではありません。時には挫折を経験し、別の夢を諦めることを余儀なくされた人もいます。
ジョックロックは、2024年に急速に注目を集めているお笑いコンビですが、メンバーの二人は全く異なる人生を歩んできました。
ゆうじろーさんは元サッカー選手として活躍していましたが、悪性リンパ腫という病気によって夢を断念。
一方の福本ユウショウさんは、高校時代からラジオの投稿職人として才能を発揮していました。NSC大阪校で出会った二人は、偶然の出会いから息の合うコンビとなり、その独特な漫才スタイルで頭角を現していきました。
本記事では、ジョックロックの二人の出会いから現在までの軌跡を、詳細に解説していきます。芸人としての成功を収めるまでの意外な経歴や、コンビ結成の裏話など、ファンならずとも興味深い内容となっています。
ジョックロックの福本ユウショウの経歴
1987年生まれの大阪府出身
福本ユウショウさんは、1987年生まれの大阪府出身のお笑い芸人です。現在36歳で、関西を中心に活動しています。
大阪という土地柄、幼少期から吉本新喜劇やお笑い番組に触れる機会が多かったと考えられます。大阪には松竹芸能や吉本興業など、日本を代表する芸能事務所が本社を構えており、お笑い文化が根付いている地域です。
このような環境で育ったことが、後の芸人としての道を選ぶきっかけの一つになったと推測されます。
高校時代はハガキ職人
福本ユウショウさんの高校時代は、深夜ラジオ番組の常連投稿者として知られていました。特にお笑いコンビ・サバンナがパーソナリティを務めていた「GOYODA」という番組に頻繁に投稿していたことが分かっています。
ハガキ職人としての活動は、以下のような経験を積むことができたと考えられます：
- 面白いフレーズや言い回しを考える訓練
- タイミングの良い話題の選び方
- 限られた文字数で笑いを生み出す技術
- リスナーの反応を意識した構成力
これらの経験は、現在の漫才やコントの作成にも活かされているでしょう。
大学時代に友人とM-1出場
福本ユウショウさんは、大学時代から本格的にお笑いの道を意識し始めていました。自身のSNSでは、大学時代に人前で大喜利を披露した経験があることを明かしています。
また、当時流行していたSNSサービス「mixi」を通じて知り合った友人とコンビを組み、M-1グランプリに出場した経験もあります。
この時期の経験は：
- 人前でのパフォーマンスの基礎
- ネタ作りの経験
- 本格的な舞台での経験値
- コンビでの息合わせの重要性
などを学ぶ機会となり、現在の芸風の確立に大きく貢献したと考えられます。
ジョックロックのゆうじろーの壮絶な過去
中学時代は大分トリニータ所属
ジョックロックのゆうじろーさんは、幼少期から卓越したサッカーの才能を持っていました。小学生の頃からサッカーに打ち込み、その実力は地元でも評価が高かったと言われています。
中学生になると、その実力が認められ、Jリーグクラブの大分トリニータの下部組織に所属。プロサッカー選手を目指して日々練習に励んでいました。
しかし、中学生時代に悪性リンパ腫を発症。この病気との闘病により、プロサッカー選手の夢を断念せざるを得なくなりました。闘病生活を経て完治しましたが、この経験は彼の人生観に大きな影響を与えたと考えられます。
命の大切さを実感したこの経験が、後の芸人としての人生にも影響を与えているのではないかと推測されます。
関西学院大学を卒業
ゆうじろーさんは、その後関西学院大学に進学。関西の名門大学で学生生活を送る中で、新たな人生の転機が訪れます。
大学在学中、お笑いの世界に魅力を感じ始め、2019年にNSC大阪校の42期生として入学。これが、彼の人生を大きく変えるきっかけとなりました。
NSCでの学びを通じて、お笑いの基礎を身につけていく中で、現在のコンビの相方である福本ユウショウさんと出会います。二人の出会いは、後のジョックロック結成につながる重要な転機となりました。
大学で培った教養と、サッカー選手としての経験、そして闘病生活で得た人生観が、現在の芸風にも活かされていると考えられます。ゆうじろーさんの経歴は、人生の予期せぬ出来事が、時として新たな可能性を切り開くことを示す好例と言えるでしょう。
ジョックロックの結成秘話
居酒屋でのノリがきっかけ
お笑いコンビ・ジョックロックの結成は、一般的な芸人養成所での出会いとは異なる、偶然の出会いから始まりました。
福本ユウショウさんとゆうじろーさんは、共通の友人が開いた居酒屋での飲み会で初めて出会います。当時、二人ともコンビを組む相手を探している時期でした。
その飲み会の席で、福本さんが即興で書いたネタを披露することになり、その場のノリで生まれた即興の漫才が、予想以上の盛り上がりを見せました。
特筆すべきは、福本さんの渋い中年男性のキャラクターと、ゆうじろーさんのコミカルな反応の掛け合いが、その場で自然と生まれたことです。この組み合わせは、後の彼らの代名詞となるスタイルの原点となりました。
思いのほかうけたのでコンビ結成
居酒屋での即興漫才の成功を受けて、二人は本格的なコンビ結成を検討し始めます。
特に、以下の要素が決め手となりました：
- 福本さんの渋いキャラクターとゆうじろーさんの明るいキャラクターの対比が、観客の笑いを誘う
- 二人の年齢や価値観が近く、息が合う
- お互いの芸風や目指す方向性が一致している
コンビ名の「ジョックロック」は、スポーツ選手（Jock）とロックミュージシャンを掛け合わせた造語です。これは、ゆうじろーさんのサッカー選手としての過去と、二人の音楽好きの趣味が反映されています。
結成後、二人は精力的にネタ作りに励み、コント風の漫才というスタイルを確立していきました。居酒屋での偶然の出会いから始まった彼らの関係は、実力派コンビとして認められるまでに成長を遂げています。
現在コント風の漫才で人気に
役所広司をモデルにしたキャラクターが人気
ジョックロックの漫才スタイルは、一般的な掛け合い漫才とは一線を画す独特なものとなっています。特に、福本ユウショウさんが演じる渋い中年男性のキャラクターは、俳優の役所広司さんを参考にしており、独特な存在感を放っています。
福本さんは以下のような特徴的な演技で観客を魅了しています：
- 低く落ち着いた声tone
- ゆっくりとした話し方
- 威厳のある立ち振る舞い
- 時折見せる情のある表情
対するゆうじろーさんは、コミカルでエネルギッシュなキャラクターを演じ、この正反対な二人の掛け合いが、従来の漫才とは異なる新鮮な笑いを生み出しているのです。
ブレイクのきっかけはNHK新人お笑い大賞で準優勝
ジョックロックが全国区で注目を集めるきっかけとなったのは、2022年に出場したNHK新人お笑い大賞での準優勝です。この大会では、以下のような評価ポイントが審査員から挙げられました：
- 独創的なキャラクター設定
- 緻密に作り込まれたストーリー展開
- テンポの良い掛け合い
- 安定感のある演技力
この準優勝を機に、テレビ出演の機会が増え、より多くの視聴者に独特の世界観が認知されるようになりました。特に、ネット上では福本さんの役所広司さんを彷彿とさせる演技に注目が集まり、SNSでの話題性も高まっています。
現在は以下のような活動を展開しています：
- バラエティ番組への出演
- 単独ライブの開催
- YouTubeでのコンテンツ配信
- 企業イベントへの出演