「女優」と「アイドル」。この2つの顔を持つタレントは珍しくありませんが、両方で成功を収める人物は限られています。 川島海荷さんは、小学生でのスカウトをきっかけに芸能界入りし、女優としての活動を始めました。その後、アイドルグループ9nineに加入するという異色の経歴を持っています。
20年以上にわたる芸能活動の中で、映画『携帯彼氏』での初主演や、ドラマ『ブラッディ・マンディ』でのブレイク、さらには『アイシテル~海容~』での演技が評価され、東京ドラマアウォードを受賞するなど、輝かしい実績を残しています。
本記事では、川島海荷さんの芸能界入りのきっかけから、9nineでの活動、そして女優としての代表作までを詳しく紹介します。
川島海荷はどうやって芸能界に入った?
小学6年生で渋谷でスカウト
川島海荷さんの芸能界入りのきっかけは、小学6年生の時に渋谷でスカウトされたことでした。当時12歳だった川島さんは、友達と一緒に渋谷で遊んでいた際に、レプロエンタテインメントのスカウトマンの目に留まりました。
当初、芸能界には全く興味がなかったという川島さんですが、母親が「やってみたら」と背中を押してくれたことがきっかけで、レプロエンタテインメントに所属することを決意しました。
レプロエンタテインメントは、当時から黒木メイサさんや剛力彩芽さんなど、実力派の女優を多く輩出している芸能事務所として知られています。川島さんは、事務所のレッスンを受けながら、演技や歌唱の基礎を身につけていきました。
2006年ドラマデビュー
川島さんは2006年、13歳でドラマ「隣の女」(テレビ朝日系)の出演でデビューを果たしました。初めての現場で多くのことを学んだと語っています。
デビュー後は着実にキャリアを積み重ね、2007年には「女王の教室スペシャル」に出演。同年にはアイドルグループ「9nine」のメンバーとしても活動を開始し、女優とアイドルの二足のわらじを履くことになりました。
川島さんは、デビュー当初から愛らしいルックスと自然体な演技力で注目を集め、その後も数々のドラマや映画に出演。特に2008年の「ブラッディ・マンデイ」での演技は高く評価され、ブレイクのきっかけとなりました。
このように、偶然のスカウトをきっかけに芸能界入りした川島さんですが、その後の努力と才能で、女優としての地位を確立していきました。
川島海荷の9nine加入
2007年にグループ加入
川島海荷さんは2007年、13歳で9nineのメンバーとして加入しました。アイドルグループのメンバーとしても活動を開始することになりました。
9nineは当初9人組のアイドルグループとしてスタートし、その後メンバーの変更を経て4人組として活動。川島さんは女優業とアイドル活動を並行して行い、ドラマや映画出演と共にライブやCD制作にも精力的に取り組みました。
特筆すべきは、女優とアイドルという2つの顔を持ちながら、どちらの活動も高いクオリティで両立させていた点です。レッスンや撮影、ライブと忙しいスケジュールの中でも、どちらの活動も手を抜くことなく取り組む姿勢が多くのファンから支持されました。
グループでの代表曲
9nineは数々の印象的な楽曲をリリースしてきました。代表的な楽曲として「流星のRUNAWAY」や「Cross Over」などが挙げられます。
特にアニメタイアップ曲を多く手がけており、「少女トラベラー」は人気アニメ「Star Driver 輝きのタクト」のエンディングテーマに起用されました。
また、「WHITE WISHES」や「Re:」といった楽曲でも注目を集め、アイドルグループとしての実力を見せつけました。川島さんは9nineの活動を通じて、歌唱力やダンスの技術も着実に向上させていきました。
2016年卒業
2016年7月23日、川島海荷さんは中野サンプラザで開催されたライブを最後に9nineを卒業しました。約9年間の活動に終止符を打つこととなりました。
卒業ライブでは、川島さんから「9nineがあったから今の自分がいる」という言葉が贈られ、会場は感動に包まれました。アイドルとしての活動を通じて得た経験や、ファンとの思い出は、彼女の人生において貴重な財産となったことが伝わってきました。
卒業後は女優業に専念することを決意。9nineでの経験を活かしながら、新たなステージへと歩みを進めることになりました。グループ活動で培った表現力や人前でのパフォーマンス力は、その後の女優活動にも大きく活かされていると考えられます。
川島海荷の代表作は?
映画『携帯彼氏』で初主演
川島海荷さんは2009年、映画『携帯彼氏』で初主演を務めました。この作品は、携帯電話を通じて理想の彼氏と出会う女子高生を描いたラブストーリーです。
主人公・鈴木みのりを演じた川島海荷さんは、当時15歳という若さで映画初主演を果たし、その演技力と表現力が高く評価されました。
共演には俳優の塚本高史さんや、モデルの岡本杏理さんらが名を連ね、若手実力派キャストが集結した作品となりました。
この作品での主演が、後の女優としてのキャリアの大きな転機となったと言われています。
『ブラッディ・マンディ』でブレイク
2010年に放送されたドラマ『ブラッディ・マンディ』では、主演の菅野美穂さんの娘役・三隅愛子を演じ、注目を集めました。
この作品は、復讐をテーマにした衝撃的なストーリー展開で話題を呼び、川島海荷さんは、複雑な家庭環境で育った少女を繊細に演じきりました。
特に、母親役の菅野美穂さんとの親子の情感溢れる演技は、視聴者の心を掴み、川島海荷さんの女優としての実力を広く知らしめる機会となりました。
『アイシテル~海容~』2009年東京ドラマアウォード受賞
2009年に放送されたドラマ『アイシテル~海容~』は、川島海荷さんのキャリアの中でも特に重要な作品となりました。
この作品で演じた主人公・海容役での演技が高く評価され、2009年の東京ドラマアウォードで新人賞を受賞。15歳という若さでの受賞は、その演技力の高さを証明するものとなりました。
ドラマでは、複雑な家族関係の中で成長していく少女を演じ、繊細な感情表現と自然な演技で、視聴者から多くの共感を得ました。
特に、家族愛をテーマにしたこの作品での演技は、川島海荷さんの女優としての表現力の幅広さを示す重要な作品となっています。
この受賞を機に、川島海荷さんは若手実力派女優としての地位を確立し、その後の活躍へとつながっていきました。